ニュース

共犯者はいま、いずこ? #さゆりこぼれ話 #6

 『天城越え』の作詞家、いまは亡き吉岡治さん。その夫人から
「もうパパは新しい曲を書けないのよ。だからあなたは自分で新
しい歌を探していかなければならないのよ」という一言を聞き、
「ああそうなんだな」としみじみ思ったその瞬間から、さゆりさ
んの中で新しい出会いを求めるスイッチが入ったといいます。
このエピソードをご存知の方もきっと多いのではないですか。
「今まで私を引っ張ってくれた方々や育ててくれた諸先生方はもう
いない。これからは自分の足で、五感の全てを研ぎ澄まして共犯者
を探すしかない」

 言ってみれば、X-Crossシリーズはその共犯者探しの結晶ともいえ
るアルバムです。

さゆりさんがコラボレーションするミュージシャンやアーティストた
ちを密かに「共犯者」といたずらっぽく呼ぶのは故・阿久悠先生への
オマージュ。(この話はいずれ、また)

今日も新たな共犯者の元へ直電話が鳴っているかもしれません。

そういえば。G2さんへのオファーも「直電話」だったと言います。
G2さんといえば、40周年記念の歌芝居『一葉の恋』以来、さゆりさん
と縁の深い文芸作品を『絵噺』にして歌の世界観に、より一層の奥行き
を与えるステージ演出でファンの皆様にとってもおなじみの演出家。
G2さんでも最初は大御所からの直電話に臆するものがあったそうです。
とはいえ、いまとなっては石川さゆり音楽会の常連共犯者。そんなG2
さんがこんなことを。

「石川さんには自分の作品に関して、何の後付けもしないんです。肯定
もしない、否定もしない、高ぶりもしない、おごりもしない。これだけ
多くの楽曲を歌い続けてきて、あの潔さはすごい」

 確かに、さゆりさんに「この曲の聞きどころは?」とか「どんなメッ
セージを込めて歌っていますか?」なんて質問をすると、決まってこん
な返事が返ってきます。

―――すべては聞いて下さる方が決めること。どんな聞き方をしてくだ
ってもかまわない。
その時その時、楽しみながら判断してくだされば、それでいいのです。

 それは、つまり。皆さんも共犯者ってこと! で・す・よ、......ね?

green_el bocho_450x450.jpg






















7月19日リリース「X-CrossⅢ-」
©El Bocho

バックナンバー


ページトップ